地元宮崎を飛び出して、専門学校に通いながら音楽活動を続けてきたHIP HOPアーティストM.I.T.Nこと井上豪さん。今回、「Music Video(=MV)を作ってみたい!」をという自身の大きな挑戦を実現させるべく、foriio matchを活用したマッチングで、クリエイター・鈴木駿平さんへ撮影の依頼をして頂きました。
「企業とクリエイター」とは少し異なるforiio matchの活用事例として、どのような想いや経緯を経てMV制作を行ったのか、お二人の対談形式でお話をお聞きしました。

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■初めてのMV制作をforiio matchで依頼
ーでは、それぞれ自己紹介をお願いします。合わせて、foriio matchへ依頼した経緯/foriioへ登録した経緯を教えてください。
HIP HOPアーティスト・井上さん(以下、井上):僕は現在、音響の専門学校に通いながらM.I.T.Nとして音楽活動をしています。ちょうど音楽制作のパートナーと「MVを作りたいね」という話をしていたので、DJとして活躍する知人に色々と聞いたのですが、相場の予算的には僕たち専門学校生にはかなり難しいものだということを知りました。正直難しいのかな…と思っていたんですが、その知人の方から「つくりたいという依頼主とクリエイターをマッチングをしてくれるサービスがあるから、試しに登録してみたら?」という紹介を受けて、それでforiio matchに登録してみて…という流れです。
※M.I.T.N/井上さんのTwitterアカウントはこちら:https://twitter.com/MITN_travis
クリエイター・鈴木駿平さん(以下、鈴木):私は4月から本業として新卒未経験でエンジニアとして働いているんですが、映像制作は趣味で以前から行っていました。これまで自分の作品は別の動画サイトにUPしていたんですが、一覧で見せられない点に不満があって、自分のポートフォリオをどうしようかなと思っていたんです。ちょうどその頃知人から、私をクリエイターとして人に紹介するのでポートフォリオを送って欲しいと言われて、その動画サイトのアドレスを作品別に送るべきか?と考えた時に、それが凄く面倒に感じて。そこで気合を入れてポートフォリオサービスを探している中でforiioに出会いました。YouTubeなどの外部リンクも掲載できて、まとまって見やすいので、じゃあforiioに登録して、作品をまとめて、そしてそのページのURLをポートフォリオとして提出するのが良いなという事で登録しました。
※鈴木さんのポートフォリオはこちら:https://www.foriio.com/syunpei-suzuki
ー井上さんの知人の方はforiioを知ってくださっていたんですね。紹介されてサイトを見てどう思いましたか?
井上:4月に地元の宮崎から上京してきたばかりだったので、色々なサービスがあるんだなあとびっくりしました。宮崎初のforiio match利用者なんじゃないかな?(笑)
ーなるほど、お互いに4月からそれぞれの新境地に挑んでいる所だったのですね。では、初めてのMV制作で不安や悩みはありませんでしたか?
井上:周りにMVを作っている人があまりいなかったので、「挑戦心」の方が大きかったです。とにかく「やってみたい!」という感じで、少しぐらいは失敗しても良くて、まずはやってみることに意義があるというか。不安よりもわくわくの方が大きかったです。

■背中を押したのは、「初めてのことに挑戦する機会の共有」
ー制作したMVはどのように活用しようと考えていましたか?
井上:YouTubeへの投稿が一番大きな狙いでした。HIP HOPが好きではない方にも見てもらいたくて。
鈴木:どちらかというとポップよりでポピュラーな感じだもんね。
井上:最近はHIP HOPの潮流も変わってきていて、J-POPに近いようなメロディのついたジャンルも増えてきて、それが評価されつつもあるんです。僕はそういうタイプの楽曲が好きだったので、こちらの潮流にきた感じです。
ー鈴木さんはHIO HOPというジャンルについて撮影前から知っていましたか?
鈴木:実は全然知らなくて、大学の友人で詳しい方に色々聞いたんですよ、仲が良くてHIO HOPならお前だろ!っていうやつに(笑)。Wordに何千文字
にもなるぐらい、そもそものHIP HOPの発祥や文化から何から教えてもらって。彼も乗り気になってくれたので、色々と濃い部分まで聞きました。どういう人がやっていて、どういう歴史があってっていう深い所まで勉強したんです。その上で井上さんと打ち合わせをして、井上さんらしい楽曲はその中のどこの潮流なのかを確認した上で撮影に進めました。
ーそういった、初めて扱うジャンルの映像を撮るのはどのような感じでしたか?
鈴木:もともとMV制作の話をforiioの方から頂いた時に、知り合いのクリエイターに聞いてみたんですよ。「HIP HOPのMV制作の依頼が来たんですけど、どう思いますか?」って。その時はやめておけと言われました。なぜかというと、単純にMVは予算が少ないという認識が広まっているからです。
でも思うんですけど、大きな企業に所属しているアーティストであればその企業が用意している予算がありますが、個人のクリエイターやアーティストってそんなもの無くて、予算面が厳しいのは当たり前なんですよね。
その上で私は、これがただのHIP HOPのMV制作ではなく「今までMVを作ったことのないアーティストと、HIP HOPというジャンルに初めて挑む自分とで作るMV」だという所に興味を持ちました。例えばこれが既に何本もMVを作っているような方だったら予算的にも折り合わないのでお断りするつもりでした。そうではなくて、お互い0から1を作ろうとしていて、お互いに初めてでわからない事だらけだから共有できることもあるし、自由度も増す、そういう環境だったのでやってみる価値があると思ったんです。
ージャンル云々以上に、初めてのことへ挑戦する機会を共有しようと考えていたという事ですね。
鈴木:そうですね。それと何かを映像にする時にその内容には拘ってます。今回のMVって、広めて悪い事が何一つないんですよね。井上さんの楽曲は彼の人生観を表している歌詞なので、それを自分の映像で如何に広められるかという所にプラスアルファの価値が出てくると思ったんです。
ー確かに素直な言葉で綴られたストレートな楽曲ですよね。制作した映像の内容はどうでしたか?
井上:漠然とこういう感じ、ぐらいのイメージはあったのですが、実際に撮る際には演出面はクリエイターにお任せしようと思って鈴木さんにお願いしました。
鈴木:歌詞も素直でストレートなものなので、すっとイメージが出来ました。実は、事前に井上さんの希望するイメージや、好きな映像などをいくつかURLを送ってもらったんですが、そのテイストは実際には取り入れませんでした。最近K-POPなどで流行っているARっぽいエフェクトをいれてほしいという話もあったんですけど、やらない方がいいなと思って。
井上:僕は単純にミーハーなので、流行っていて可愛いなと思っていたんですけど(笑)。でも、そういったものはこの楽曲には合わないという事を言われて、それなら任せようと。僕は映像に関しては詳しくないので、専門の方にアドバイスをもらって取り入れていく方が良いなと思いそうしました。
鈴木:エフェクトを入れる意味があるならいいと思うんですが、今回の楽曲には合わないと思ったので、「こういう理由でやらない方がいいと思う」という話をしました。井上さんもすんなり受け止めてくれましたね。
今回、お互いに「余計なプライドがない」事がマッチングしていてとても良かったと思っています。単に繋げるだけではなく、お互いに本当に合う人同士を繋げるっていう所では私たちは一つの成功例かもしれません。
ーそこは重要なポイントですね。初めてのことに挑戦したい、というポイントでうまくお二人がマッチングしたのがよかったです。
鈴木:様々な業界が実績主義でなりたっていると思いますが、実績があるかどうか以外にも、「頼む人はどういう人なのか?」という事が今後、より優先されていくのではないかと思っています。

■想いの共鳴が、双方に成長をもたらす
ー今回、MVを制作してみてどうでしたか?どんな変化がありましたか?
井上:撮影自体は初めてで緊張しましたが、出来上がった映像をSNSを使って公開したところ、周りの人たちが見てくれて沢山のメッセージを頂きました。「すごくいいと思う!」とか「かっこいい!」とか。しばらく会っていなかった人からもDMが来たりして(笑)。
鈴木:そういう微妙な関係だとしても、作品があると見てもらえるから良いですよね。HIP HOPについてレクチャーしてくれた友人も「かっこいいね」
と言ってくれました。
井上:他の人より一歩抜きに出ることが出来たかなと思っています。やっぱり地元の世界は狭いので、音楽をやっていたり、モデルをやっていたり、ちょっと目立ったことをするとすぐに注目を浴びるんですよ。知らない方から指を差されたり、写真撮られたりするんです。でも、今回みたいにネット上で知らない方から「MV良かったです」とメッセージを貰えたことはなかったので、それは凄く嬉しかった。ネット上で展開できるコンテンツがある事で見える景色が広がったというか、周りの人は見た事の無い景色を見る事が出来たのは大きな一歩でしたね。
あと、撮影というものについてある程度の流れが分かったので、次回、もし挑戦できるならもっと積極的にアイディアを出したり、意見を言えるようになりたい、なれるはずだと思っています。
鈴木:これまで少なかった「人込みの中で撮影する」ということの経験値が上がりました。そういう時にどういう事が起こるのか?雨の中ではどうすればいいのか?そうした初めての事が、辛いけど経験出来たのは大きかったです。
ー有難うございます。では最後に、今回のMV制作を通して「依頼主とクリエイター」の関係性やありかたについて、感じたことがあれば教えてください。
井上:僕は専門学校に通っているので、自由に出来る期間が2年しかないという中で、今のうちに出来ることをやっておきたいと思って今回MV制作をしました。また鈴木さんと組んで新しいものを作ってみたいなと思っています。それは、井上さんに色々と教えてもらえて、不安なく今回のMV制作が出来たからという事がありますし、そのおかげで次は制作や撮影に関して意見を言う事も出来る気がしています。クリエイターさんは、そうして依頼主を導いてくれる人だといいなと思っています。
鈴木:私は別で本業もあるクリエイターなので、出来れば一方的な感じではやりたくないんです。今回は井上さんが初めてという事だったので私がリードして考えましたが、今回これで知り合って次にもう一回一緒にやれるのであれば、お互いに希望なども出しあって受け止められる関係性が出来つつあるのが良いなと。作りたいという相手の想いと私の想いが合致すること、そしてお互いがいいものを作るために必要な意見を出しあえる関係性が一番いいのではないかと思っています。
Interview&Text:Shiho Nagashima
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◇foriio match β版
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ビジョンを表現するクリエイティブを共創するために、どうクリエイターとコミュニケーションをとるべきなのか?
そういったお悩みや不明点にも寄り添いサポートさせて頂きますので、まずは一度foriio matchチームまでお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。
foriio match お問い合わせ先:sales@foriio.com
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