2019/09/06 (金)に開催された「カセグーン VS foriio 〜仕事の取り方・ブランディングをボクたちはここから学んだ〜」のイベントレポートです!当日来れなかった方や、クリエイターの稼ぎ方に興味のある方は、是非ご覧ください!
■イベント概要

「カセグーン」とはクリエイターの稼ぎ方にについてバチバチに踏み込んだトークイベントです。今回はそれにforiioが参加し、「VS」という形でforiio CEOの山田寛仁と、カセグーン主催者の前田慎也さんが「アイドル」と「プロレス」というお互いの好きなものから、クリエイターのブランディングについて語るというイベントになりました!
◇foriioとは? 詳細は👇コチラforiio – すべてのクリエイターにポートフォリオをforiio(フォリオ)は、今迄のあなたの実績を簡単にまとめられる、クリエイターのポートフォリオサービスです。新卒・転職時www.foriio.com
■登壇者一覧
◇foriio CEO 山田寛仁
◇カセグーン主催 前田慎也さん
◇(ゲスト)イラストレーター トツカケイスケさん
■非クリエイターと積極的に交流
イベントの始めは、ゲストのトツカさんのお話から。
トツカさん「非クリエイターと交流すると良いことがある」とのこと。ここでいう「非クリエイター」とは、営業・開発・起業家など。そういった非クリエイターの交流会に通っていたことがあるトツカさん。そこにはクリエイターどうしの交流会では得られないものがあるそうです。
まず「意気投合した人の会社の案件が直接来ることもあれば、その人が知人の会社を紹介してくれることもある」ということ。クリエイターという同業者の交流会の場合、こういったことは起きにくいですよね。さらには、その相手が事業主や社内で決定権を持った人の場合、お仕事の費用についても直接相談できるため、無理な値下げをせがまれたりすることもない、ということもおっしゃっていました。
そしてもう1つは「社会・ビジネスのトレンドを知れる」ということ。これはつまり「クライアント目線での流行やビジネスの傾向を把握できる」ということです。
しかし、そんな非クリエイターの方に自分が何者かをその場で口頭で伝えるのはとても難しい。そこで「ポートフォリオ」が役に立つということになります。

(写真:foriioへの良いパスをくれるトツカさん)
■ポートフォリオの大事なポイント
そして、「ポートフォリオの大事なポイント」に続きます。
トツカさんが挙げたポイントは
❶分かりやすさ
❷見せ方の工夫
❸作品の説明を入れる
❹自分の作品は自分で守る
この4つ。
❶分かりやすさ

Motif Event Design1923年創業の老舗企業 タカミブライダルが、リゾートウエディングに特化したサービスのブランドサイト。 ブランドカラーをwww.foriio.com
まずはこの作品。アイキャッチのような見せ方をしてますよね?
このパソコンに映し出されているようなサムネイルを見るだけで「あ、この作品はWeb上のものなんだな」と、分かるのです。
例えば、その作品がデータではなく実際のモノ(名刺、3D作品、アナログ画など)なら、自分の手で持っている写真を掲載するなど、工夫を凝らせば「その作品はどんな媒体で作られたものなのか」ただデータを掲載するよりもグッと伝わりやすくなるわけです。
❷見せ方の工夫
❶の時点でトツカさんのポートフォリオが、いかに見せ方を重視して作られているかは分かると思います。では何故作品の見せ方がそんなにも大事なのか?
それは「自分の作品の見せ方も分からない人に、クライアントは仕事を頼むのか?」という思いからです。
作品の見せ方までがクリエイターのスキル。分かっていたようで意識していなかった方も多いのではないでしょうか。
❸作品の説明を入れる
何を今更…と思った方。foriioには「作品について」という欄があります。今(2019/9/12現在)は、作品を開いたら右側にその説明を見ることができます(下の画像参照)が、

このイベント時点では「作品について」のボタンを押さないと見れませんでした。
ここでトツカさんは「作品について」も「作品の一部」にする、という方法を取っていました。M.I ASSOCIATESキャリア開発、リーダー育成などをテーマとした 社員研修や組織・個人診断を企業向けに提供する会社のロゴデザイン。 中央にアwww.foriio.com
こちらの作品をご覧ください。作品の途中に「explanation」というものが挿入されているのが分かるでしょうか。そうです。作品の動線の中に作品の説明を盛り込んでいるのです。ここでロゴのモチーフだったり、作品に込められた思いだったりを、自然と作品を見るなかで閲覧者側が読んでくれるのです。作品を見るだけじゃ伝わらないかもしれない部分を、これならカバーできます。
❹自分の作品は自分で守る
最後は作品の転用転載防止について。こちらもトツカさんの掲載作品を参照します。美容系/ヘアケアLOUVREDOの商品『復元ドライヤー』使い方説明用に作画しました。 https://www.totsunet.com/www.foriio.com
◇「SAMPLE」の文字を入れる
◇©を入れる
など、きちんと対策がされています。
Google検索やPC画面のキャプチャソフトで、今や1クリックで画像の無断保存ができてしまうご時世。プロアマ問わず、ご自身の素晴らしい作品は、対策を施すべきだと思います。
以上4点から分かることは…
■トツカさんのポートフォリオはすごい
トツカケイスケ – foriio埼玉県生まれ/東京都在住 明治大学理工学部卒業 制作会社にてグラフィックデザイナーとして勤務した後2004年に独立。www.foriio.com
こちらが想定している以上のforiioの使いっぷりを見せてくれました。他にも、foriioの4作品で1列の仕様を用いて、「1列ごとに作品の種類を分ける」など。(是非トツカさんのforiioは参考にしてください!)
我々foriioスタッフも「なるほど…そんな使い方が…」と衝撃を受けました。
前田さんもイベント後にこんな呟きをしてしまうほど。
■アイドルとプロレスから学んだこと
トツカさんからポートフォリオの大事なポイントを学んだ後は、山田と前田さんによるクロストーク。「アイドル」「プロレス」という、それぞれの好きなものから学んだ「ブランディング」の仕方を語りました。
❶自分のキャラクターをハッキリさせる
❷目標を立てる
❸継続する
❹周りを巻き込む
❺好きなこと・やりたいことを表明する
要点はこちらの5つです!
❶自分のキャラクターをハッキリさせる
まずは前田さん。

まず例として挙げたのは、WWE(アメリカのプロレス団体及び興行会社)の会長の娘、ステファニー・マクマホンさん。
彼女は、結婚させられたり、記憶喪失させられたり、というプロレスの演出に巻き込まれます。あくまで演出です。

そしてもう1人。新日本プロレスのプロレスラー真壁刀義さん。テレビで見たことある人も多いはず。
彼は首に鎖を巻いていますが、金属アレルギーのため鎖はプラスチック製になっていて、とっても軽いんだとか。
また、真壁さんはTwitterでどこかご飯を食べに行く写真を上げるだけでも、一緒に行った人、行った店などを必ず載せたり、SNSでの発信がとても上手い!

次に弊社CEO山田とアイドル。例に挙げたのは「ももクロ」こと、ももいろクローバー/ももいろクローバーZ。
彼女たちにはそれぞれイメージカラーがあり、そして「戦隊」というテーマがあり、歌やリーダー、妹ポジションなどそれぞれの役割が明確化されています。
では、この3者に共通することとは何か。
それは「自分のキャラクター(=自分の見せ方)を分かっている」ということです。
トツカさんが挙げた4つのポイントにもある通り「自分の見せ方を分かっていること」がいかに大事か伝わったでしょうか。逆に、自分のキャラじゃないことをしたり、無理をすることはセルフブランディングとしてはイマイチな方法だと言えます。
ここからは代表山田がももクロを中心にブランディングについて語りました。
❷目標を立てる
ももクロは「紅白出場」と「日本武道館でのライブ開催」を目標として宣言していました。そして実際にこの夢は叶っています。夢や目標は立てておくとやる気にも繋がるうえに、それを応援してくれる人が現れます。
❸継続する
「あーりん」こと、佐々木彩夏さんのブログは約8年間、同じ文章から始まっているそうです。(本人ブログ以外の外部の記事をあーりんが担当した際も、同じ文章が書かれているそう。)次第にファンの中ではこの文章が「この文で始まらなきゃ」「待ってました」と思われるようなものになったそうです。まさしく「継続は力なり」。

❹周りを巻き込む
ももクロは実際に楽曲コラボが沢山存在します。ブランディングにおいて、周りを巻き込むことで、今まで触れてこなかったような業界や種類の人たちへ自分を発信することもできます。トツカさんが実践している「非クリエイターと交流する」ことも、ここに繋がるかもしれません。
こちらはイベント後日の前田(マエダ)さんのツイート。巻き込むという方法はブランディングに一定の効果を示すとは思われますが、自分勝手なものにならないように注意したいですね。
❺好きなこと・やりたいことを表明
代表の山田は「アイドルの仕事がしたい」という思いから、Twitterでアイドルについての発信を増やしたり、ポートフォリオをそれに関連するような作品のみにしました。そして一目見て「この人はアイドルの仕事がしたいんだな」と分かるような状態にすると、実際にアイドルに関係する仕事のオファーがきたといいます。
全体を通して言えるのは、
■「自分の見せ方」の工夫が何より大事
■簡単に見えるけど実は難しいこと
■すぐ結果が見えるものではない
■「好き」で「やりたい」という熱意があってこそ
ということです。皆さんもこれを期に自分のポートフォリオやセルフブランディングを再確認してみてはいかがでしょうか。
最後に、前田さん、トツカさん、イベントにお呼びいただきありがとうございました!
Text / Edit : Soh Iwamoto
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