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クリエイティブにおける「制約」とは

クリエイティブにおける「制約」とは
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こんにちは、foriioの長島です。
今日のテーマは、「クリエイティブにおける制約」について。

昨日クラウドファンディングを開始した「#私はこんな仕事がしたい展」。
こうした企画展のタイトルはもちろん、大元になっている「#私はこんな仕事がしたい」などのTwitterのハッシュタグも、クリエイティブのお仕事における要件定義も、制作する作品の方向性や内容をある意味“制約”するものです。
こうした制約を「自由がない」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、企業からの依頼を受けるクリエイターにとって実はとても大切な要素。
今日は、なぜこうした“制約”が必要なのかについて考えていきたいと思います。

■制約の種類

そもそも「制約」にあたる内容にはどのようなものがあるでしょうか?
考えられる要素をいくつかあげてみましょう。

①予算
真っ先に浮かぶであろう項目は「予算」
各企業が事業を展開していくには、年度単位で売上や利益に関する予算計画をたて、実際の業務においても個別の稟議や予算承認があり…と多くの承認フローが用意されています。
この稟議の内容は当然各企業、各部署によっても様々ではありますが、ステークホルダーへの利益還元が命題となる株式会社では「利益は出ないけどお金はかけたい」という事はまず成立しません。
事業を組み立てるのに必要な要素に対して、全体予算の中からそれぞれいくらあてられるのかが割り振られていくのです。
その個別の発注予算をどう決めるのかについてはそれだけで1記事書けそうな内容なのでここでは割愛しますが、クリエイターと依頼主双方にとって最も大きな制約要素であると言えるでしょう。

②スケジュール
その次に大きな比重をしめるのが「スケジュール」
予算より調整できるケースは多いかもしれませんが、こちらもやはり一つの制約になります。
「ラフを明日までにあげてください」のような極端に短く非現実的な場合はさておき(こういった発注は双方が悲しい想いをするだけですので避けましょう!)、「〇月×日にサービスローンチ」といった大きな計画の中でそれぞれに関与しあう制作が同時進行で進んでいるのが通常のプロジェクト。
どこかの遅れが芋づる式にその他の遅れを生み出してしまうケースも多く、計画通りに進めることは事業を進める上でとても重要な要素となります。

③表現の範囲
最後に「表現の範囲」。
それぞれのブランドに「そのブランドらしさ」「明文化されたルール」があり、各クリエイティブがとれる表現の範囲は自ずと決まってきます。
加えて、「ターゲット」「伝えたいメッセージ」など施策毎にさらに絞り込んだ制約もあります。
その範囲の中で、デザイナーは課題を解決するデザインを考え、コピーライターは言葉で表現する方法を模索し、ディレクターは映像表現の方法を選択していきます。

大きく3つをあげましたが、依頼主側で定める要素が主なもの
「自由に作れたらどんなに良いか・・・」と思う方もいるかもしれませんが、こうした制約がある事、この制約の中でクリエイティブ制作を行う事がなぜ重要なのでしょうか?

■なぜクリエイティブには「制約」が必要なのか?

①課題解決を机上の空論で終わらせない
忘れてはいけないのh、こうした企業からの依頼を受けて制作するクリエイティブは基本的に「課題を解決するためのもの」だという事。
集客がうまくいっていないのでWEBサイトをリニューアルしたい、子供向けに訴求したい商品なのでイラストを入れたい、など、何かしらの課題や狙いの元にこうしたクリエイティブのニーズは発生しています。
そうしたニーズの元に依頼主はクリエイターにお仕事を打診するため、そこで定められる制約は課題解決に必要な要件。
何も制約がない中では、正しく課題を捉え、その解決策をひねり出す道筋が見えにくいものです。
たとえば、上記の3点は下記のような部分を担っていると言えるでしょう。
・予算=実現可能性の担保
・スケジュール=リソースの配置とプランニング
・表現の範囲=正しく解決に導くためのガイド

ただしこれらの制約は、その先にある「なぜこの制約が生まれているのか」という部分、つまり課題意識やそのプロジェクトの全体像までがしっかりと共有されていてこそ。
クリエイターと依頼主とで、がっしりと手を組んであゆみを共に出来る事が良い課題解決への第一歩といえるのではないでしょうか。

②試行錯誤が生まれる
完全に何でも自由だよと言われた場合、あなたは何をどう作りますか?
これ、意外と「何を作ったら良いかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
それは、何かしら「ここまでは出来る/ここからは出来ない」というラインがある事で、では出来る中でこの課題を解決するにはどの手法を取るべきなのか?どう表現したら伝わるのか?といった工夫が生まれ、その表現をするべきかどうかの判断軸が生まれるから。
例えばドラマや映画などで「今回予算はないけどライブシーンを撮影しないといけません」と言われたらどうするでしょうか?
カフェやレストランを借りて装飾する、野外のシーンという設定に変えて公園で撮影する、アップのカットを増やして構成する、ライブシーン以外の方法でそれ以上の山場を作る、など考えられる方法は様々。
そうした試行錯誤を行い成立させる方法を考える中で、その作品ならではのわくわくする表現が生まれ、その人ならではスキルも磨かれていくもの。
制約を受け入れていく事で、他にはないクリエイティブを生み出せるかもしれません。

■取り組みの前に共有しましょう!

最後に、最も気をつけたいのが「これらの制約は、クリエイティブ制作の前に全て共有しましょう!」という事。
「予算が少なくて言いにくいな…」「決まり事が多くて申し訳ないな…」などと言いにくさを感じて伝えずに進行しているケースや、実はNG要素があるのに「お任せで!」というオーダーをしてしまうといったケースをお聞きする事がありますが、双方にとって望まない結果をもたらすだけ。
プロジェクトを始める前の「要件定義」で、しっかりと制約となる内容とその先にある課題意識や全体像を共有する事が、クリエイターと依頼主双方にとって満足できるクリエイティブ制作に繋がるポイントです。
事業を成長させるパートナーとしてクリエイターと依頼主が良い関係を築いていくためにも、まずはこのポイントを意識してみましょう!

Text : Shiho Nagashima
Edit : Soh Iwamoto

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